夜間や休日にズキズキとした歯の痛みに襲われると、不安でいっぱいになってしまうことでしょう。すぐに歯医者に行けない状況で、少しでも痛みを和らげるためには、正しい応急処置を知っておくことが大切です。
結論から申し上げますと、夜中に歯が痛くなった場合は、まずは市販の鎮痛剤を服用し、患部を頬の外側から冷やして安静に過ごしてください。そして、翌朝一番にかかりつけの歯科医院へ連絡しましょう。
この記事では、三重県四日市市の「さかもと歯科医院」が、歯医者に行くまでの間にご自宅でできる「正しい応急処置」と、逆に痛みを悪化させてしまう「やってはいけないNG行為」について、分かりやすく解説します。
夜間や休日に歯が痛くなった時の正しい応急処置
夜中に歯が痛くなると、「このまま痛みが続いたらどうしよう」と焦ってしまうかもしれません。しかし、適切な処置を行うことで、一時的に痛みを緩和できる可能性があります。ここでは、ご自宅ですぐに実践できる3つの対処法をご紹介します。
市販の痛み止め(鎮痛剤)を服用して痛みを抑える
痛みが強く我慢できない場合は、無理をせずに市販の痛み止め(鎮痛剤/解熱鎮痛薬)を服用してください。
痛み止めは、飲んですぐに効くわけではありません。効果が現れるまでには30分から1時間程度かかることが一般的です。「痛くて眠れない」という状態になる前に、早めに服用することをおすすめします。
- 使用上の注意
- 用法・用量を必ず守ってください。
- 種類の選択
- 普段飲み慣れているものや、薬剤師に相談して購入したものを使用しましょう。ロキソプロフェンやイブプロフェンなどが配合されたものが一般的です。
あくまで一時的な処置ですが、まずは痛みを落ち着かせて、翌朝まで体を休めることが最優先です。
患部を頬の外側から冷えピタや濡れタオルで冷やす
歯の痛みは、歯の内部や歯茎で「炎症」が起きていることが多くの原因です。炎症による痛みは、冷やすことで血流が落ち着き、和らぐことがあります。
ただし、冷やし方には重要なポイントがあります。
正しい冷やし方
- 水で濡らしたタオルや、冷却シート(冷えピタなど)を「頬の外側」から貼ります。
- 氷のうをタオルで巻いて当てるのも効果的です。
注意点
- 氷を直接口に含んだり、患部に直接当てたりしないでください。刺激が強すぎて、かえって痛みが増す場合があります。
詰まっている食べカスがある場合は優しく取り除く
虫歯の穴や、歯と歯の間に食べカスが詰まっていることで、歯茎や神経が圧迫され、痛みが生じているケースがあります。
口の中を清潔にすることは大切ですが、無理は禁物です。
- うがい
- ぬるま湯で優しくうがいをしてください。冷たい水や熱いお湯は刺激になるため避けましょう。
- 清掃
- デンタルフロスや歯間ブラシを使って、詰まっているものをそっと取り除きます。爪楊枝などで無理にほじくることは、歯茎を傷つける恐れがあるため避けてください。
お口のトラブル全般について、分かりやすいイラスト付きで解説されています。
悪化させる恐れがあるため避けるべきNG行為
良かれと思ってやったことが、実は逆効果だったというケースは少なくありません。歯が痛い時に「絶対にやってはいけないこと」を知っておくことで、痛みの激化を防ぐことができます。
血流が良くなると痛みが増すため入浴や運動は控える
「体を温めれば痛みが治まる」というのは、肩こりや腰痛の場合の話です。歯の痛み(炎症)に関しては、血流が良くなると神経が圧迫され、ズキズキとした痛みが増してしまいます。
以下の行動は体温を上げ、血行を促進してしまうため控えてください。
- 長時間の入浴:熱いお湯に浸かるのは避け、ぬるめのシャワー程度で済ませましょう。
- 激しい運動:体を動かすと血流が良くなり、痛みが強くなります。
- 飲酒(お酒):アルコールは中枢神経を麻痺させて一時的に痛みを忘れさせることもありますが、血行が良くなるため、結果的に後から激痛に襲われるリスクが高いです。
喫煙や生活習慣が歯周病などに与える影響について、公的な見解が掲載されています。
患部を指で触ったり刺激を与えたりしない
気になって患部を触ってしまうお気持ちは分かりますが、それは大変危険です。
- 細菌感染のリスク
- 指には多くの雑菌が付着しています。患部を触ることで細菌が入り込み、炎症が悪化する可能性があります。
- 物理的な刺激
- 揺らしたり押したりすることで、弱っている歯や歯茎にさらなるダメージを与えてしまいます。
自己判断で痛みが治まったと放置してしまうリスク
最も恐ろしいのは、「翌朝になったら痛みが引いたから、歯医者に行かなくてもいいや」と自己判断してしまうことです。
痛みが消えたのは、治ったからではなく、「神経が死んでしまって痛みを感じなくなった」だけかもしれません。これを放置すると、歯の内部で細菌が繁殖し、やがて顎の骨に膿が溜まるなど、より深刻な事態(抜歯が必要になるなど)を招くことがあります。
自分の歯をできるだけ残すための治療(保存治療)の重要性が解説されています。
翌朝一番に四日市の歯医者へ連絡するための準備
応急処置で夜を乗り切ったら、できるだけ早く歯科医院を受診することが重要です。スムーズに受診するために、事前の準備をしておきましょう。
痛みの特徴や経過をメモしておくとスムーズな予約が可能
予約の電話をする際や、実際に診察を受ける際に、症状を正確に伝えることで、歯科医師はより的確な診断ができます。以下の項目をメモしておくと役に立ちます。
- いつから痛むか:(例:昨日の夜ご飯を食べてから)
- どんな痛みか:(例:ズキズキする、冷たいものがしみる、噛むと痛い)
- 何をしたか:(例:市販の痛み止めを〇時に飲んだ)
四日市市の休日歯科応急診療所の利用を検討する場合
もし痛くなったのが日曜・祝日や年末年始で、かかりつけの歯科医院が休診の場合は、地域の「休日歯科応急診療所」を利用することを検討してください。
四日市市にお住まいの方は、以下の情報を参考にしてください。
地域の休日当番医や、応急診療所の最新情報は、必ず公式サイトで確認してから受診してください。
応急診療所はあくまで「応急処置」を行う場所ですので、後日必ずかかりつけ医で本格的な治療を受ける必要があります。
かかりつけの歯科医院へ連絡し急患対応の相談をする
診療日であれば、まずはかかりつけの歯科医院に電話をしましょう。「昨夜から激痛があり、急ぎで診てほしい」と伝えれば、予約の合間などに急患として対応してもらえる場合があります。
予約なしで直接来院すると、長時間待つことになったり、処置が受けられなかったりすることがありますので、必ず事前の電話連絡をおすすめします。
急な歯の痛みやトラブルは四日市のさかもと歯科医院へご連絡ください
私たち「さかもと歯科医院」は、四日市市の皆様のお口の健康を守るパートナーとして、急なトラブルにも親身に対応いたします。
可能な限り早期の治療を行い痛みの原因を取り除く
当院では、患者様の「痛み」や「不安」をできるだけ早く取り除くことを優先しています。
急な痛みの原因は、大きな虫歯であったり、歯周病の急激な悪化であったり、あるいは親知らずのトラブルであったりと様々です。正確な診断機器と丁寧な診察で原因を突き止め、最適な治療計画をご提案します。
歯周病や親知らず、お口の怪我など、より専門的な情報はこちらの学会サイトも信頼できる情報源です。
治療への不安を和らげるスタッフの丁寧な対応
「歯医者は怖い」「痛いのは嫌だ」と感じている方は多いと思います。さかもと歯科医院では、患者様のお話をしっかりとお聞きし、治療内容について納得いただけるまで分かりやすくご説明します。リラックスして治療を受けていただけるよう、スタッフ一同、温かい雰囲気づくりを心がけています。
痛くなる前に通う定期検診の重要性を再確認
今回の痛みはとても辛い経験だったかと思います。治療が終わった後は、もう二度とこのような痛い思いをしないために、「予防」に力を入れてみませんか?
定期検診に通うことで、以下のメリットがあります。
- 早期発見・早期治療:痛くなる前の小さな虫歯なら、治療も簡単で痛みも少なく済みます。
- 医療費の節約:大掛かりな治療を避けることで、長期的には医療費を抑えることができます。
1年間に支払った医療費が一定額を超えた場合、確定申告を行うことで税金が戻ってくる可能性があります。歯科治療費も対象になる場合がありますので、領収書は大切に保管してください。
歯の痛みでお困りの際は、まずは応急処置で落ち着いてから、四日市市のさかもと歯科医院までお気軽にご相談ください。

